伴走支援成果事例紹介
2025.09.17 更新
経営相談・専門家派遣経営改善・継続

在庫管理を核とした商品管理システム

支援時の部署名:北部支援センター
関連する事業等:現場改善ワークショップ

支援企業名小野甚味噌醤油醸造株式会社

大正元年の創業 小野甚味噌醤油醸造(株)

相談のきっかけ在庫管理・棚卸しができていない

同社は財団の各種研修・セミナーの常連で、知識・情報の収集に積極的であり、企業訪問の機会も多く財団との関係は日常的に密であった。その関係性の中で、商品の在庫管理について、メモを中心としたアナログな方法で行っているため手間がかかっていることを聞いていた。
そこで本年度の現場改善ワークショップ実施にあたり、同課題をテーマにして参加を打診したところ、これを良い機会ととらえチャレンジすることとなった。

社内商品資材管理システムへ入力

課題と支援内容社内全体のシステム・情報管理についての現状を整理、確認

現場改善ワークショップの講師として京都コンピューターシステム事業協同組合(以下、KCA)を招聘し、9月から12月にかけ毎月1回同社を個別訪問・ヒアリングを実施、同社が既に活用している、現社長による自作の製造管理システムや市販の販売管理システムの使用状況などを踏まえつつ、現時点での業務内容・手順及び物品(原材料・製品・資材・商品構成など)を整理するとともに、同社社員も交え、まずは実現可能性を考慮せず、現状の業務を行う上での改善したい課題を抽出し、優先順位と実現する手法について整理・検討を実施、以下の課題を設定した。
・IT化したい個別の業務とそれぞれの関連を整理したシステムの全体像の検討
・自社の体力や取り組む体制を考慮したシステム化する業務の優先順位の決定
・既存の製造管理システムの機能拡張の可能性検討(社内リソース/社長のスキルの活用)
・業務内容に適したシステムを構築するためのアプリケーションの選定

タブレットによる在庫管理入力

支援の効果独自システム構築、一貫した社内システム環境づくりに向けて

自社の業務を整理したことにより、システム化に取り組むべき内容の優先順位が決定。
ワークショップの中でトライアルした簡易的なデータベースを拡張し、既に業務で使用していたMicrosoft365で使用できるアプリケーションをベースとした、スマートフォンから操作できる入庫管理システムを作成、出庫側は既存の販売管理システムの商品販売個数データと連携させることで、入出庫の数量管理ができる独自システムを構築、試用を開始している。また、現在開発中のシステムは物品の数量管理までであるため、将来的に拡張される全体像も想定したデータの持ち方やテーブル構成を意識し、今後は経費・売り上げについて検討を進める予定である。

担当者からのコメント

約4か月にわたりワークショップに真剣に取組んでいただいた結果、独自に「社内商品資材管理システム」を構築、今後もKCAと連携し、最終目標である社内一貫システムの環境づくりに向けた支援を行っていきたい。

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