軌道自転車の移動装置設計製造委託案件への斡旋支援
支援企業名嵯峨野観光鉄道株式会社
相談のきっかけ作業者の安全確保・負担軽減のため機械化したい!
嵯峨野観光鉄道株式会社から相談があり、路線保守用の軌道自転車を倉庫から本線へ移動させ方向を合わせて積線させる際に、人力(重作業)から負担軽減作業に切り替える為の、簡便な装置の設計製造委託先を探しているとの相談がありました。
課題と支援内容環境的な制限がある中、希望を叶える企業を斡旋し装置開発を支援
現状は軌道自転車(約130kg重)の倉庫保管作業を作業者4名(平均年齢70歳)で力業にて持ち上げ移動し保管されていました。労災危険リスクが大きい為、簡便な装置等で機械化し、作業者2名程で、作業できるようにしたいという依頼がありました。
保管倉庫場所が山中であることや保守の問題から、電源やバッテリー等でなく手動油圧機構などのリフト機構とし、搬送方法も人力を想定し企業選定を行いました。
その結果、企業規模感より柔軟に対応可能である点、過去の実績などにより吉田精機株式会社( http://www.yoshidaseiki.co.jp/ )を委託先に決定。その間も、両社の意思疎通や構想の意図を伝え、受注側への、改良アドバイス等、丹念なフォローを実施しました。
※本文中の吉田精機株式会社の『吉』の漢字の上部は『士』に置き換えて記載しています。
支援の効果改良と評価を重ね、1・2号機が完成!さらに1か所に展開予定
装置の作りこみで、数度の現物確認と試行から安全対策と装置の軽量化などの改良を繰り返し試作機が完成しました。
その後、保津峡駅倉庫での操作確認で、良好な評価を頂き、現場フィールド評価での約1カ月間の実運用から、追加の改善点等を収集・フィードバックし装置1号機が完成し運用開始され実績評価より2号機も作成納入済みです。残り1か所の倉庫場所もレイアウトに整合した装置を追加で製造予定です。
担当者からのコメント
今回の事例では、当初の構想意図からの委託先選定から、装置設計製造時に安全性や運用時に関する要望を装置完成まで伴走支援出来た点が、双方からの評価を頂けたことで非常に有効であったと感じられました。