伴走支援成果事例紹介
2025.12.25 更新
経営相談・専門家派遣経営改善・継続

総勢10名を巻き込み支援中。創業195年 西京白味噌の食文化継承のための生産性向上と高付加価値の同時実現

支援時の部署名:イノベーション推進部
関連する事業等:スタートアップ・イノベーション支援

支援企業名株式会社本田味噌本店

小学5年生による綾部工場見学

相談のきっかけきっかけは、食品工場自動化に関するセミナー

 出会いの契機は、食品工場自動化に関するセミナー(京都府中小企業技術センター主催、(公財)京都産業21共催)に、株式会社本田味噌本店さんが参加されたことでした。

セミナー会場にてお話を伺うと、「綾部工場に課題がある」と相談があったため、その場で登壇者2名(立命館大学 ロボティクス学科 平井先生、ロボットも扱う金属加工業・株式会社J・P・F田中社長)を紹介し、「みんなで工場見学に行かせてください」と相談をしたところ、「みんなで来て、いろいろ言ってほしい」と快諾、後日綾部工場見学敢行となりました。

小学5年生による”みそ発表会”

課題と支援内容現場を知り尽くすものづくり企業からの柔軟な提案

 綾部工場へは、セミナー関係者の他、(公財)京都産業21がグループ支援を行う「京都自動設備支援ネットワーク協議会(以下、チーム京都)」からゴム加工業・明和ゴム株式会社、設備設計業・株式会社ルミオンテクノ等、計6社8名で訪問しました。

2020年竣工の綾部工場は、梱包発送工程にロボットを導入済、自動化も進んでいる印象でした。
しかし同社からは「味噌の製造にはメーカーが異なる多種の機械を使用している。点で見ると最適のはずだが、線で見ると最適かわからない」とのお話がありました。

そこでチーム京都から「設備を知る我々が第三者目線で全体工程を見て、改善点抽出は可能。定期訪問を行い相談にのりましょうか」と提案があり、「そういった提案は大歓迎」と同社から回答を得て、工場見学は終了しました。

後日、チーム京都と(公財)京都産業21とで検討を重ね、同社へ「①生産性向上と②高付加価値の同時実現」をテーマとした提案をしました。
工場内の生産ラインの課題解決(=生産性向上)に加えて、工場のある綾部市内でのブランディングを強化する取り組み(=高付加価値)もしてみませんか、と地域への想いを込めました。
提案は採用となり、本事業がスタートしました。

ものづくり企業と支援機関等で綾部工場に初訪問

支援の効果支援機関は巻き込み力とアイデアを発揮

 同社が課題とする「全体工程の最適化」を軸にした“①生産性向上”はチーム京都が担当。
定期訪問の中で工場長や工場スタッフと対話を重ね、ボトルネック候補を特定、治具制作の検討や設備改善を進めています。
“②高付加価値”は、(公財)京都産業21が担当。工場スタッフの大半が綾部市在住、綾部市内の学校給食に白味噌を使う頻度は低い等の情報から、「小学校で出前授業をしてみませんか」と提案しました。
 人口減少が予想される綾部市内で、小学生とその家族に対し同社の認知度を高めることは、ブランディング強化となり、結果として同社商品の高付加価値にも繋がると考えたためでした。
並行して綾部市教育委員会へも相談し、綾部工場最寄の吉美小学校辻教頭を紹介いただき、打合せを経て、同校5年生による綾部工場見学が実現。
見学時の説明は社員教育の一環として同社若手社員が対応し、見学後は「味噌業界の課題解決策を考えてほしい」と課題を提示。
その2か月後には味噌業界が抱える課題解決策発表会」を同校内で実施し、総合的な学習の時間における探究活動へと発展しました。

発表会には、地元メディアや綾部市の栄養士が食育の観点で見学する等の反響がありました。

担当者からのコメント

 京都府が掲げる産業創造リーディングゾーンにフードテックのテーマがあることから、京都産業21でも2025年度からフードテックの活動を開始しています。
株式会社本田味噌本店さんと出会い、食品製造業界が抱える課題を知り、ものづくり企業との豊富なネットワークが強みの京都産業21にしかできない支援がまだまだあるのでは、と感じました。

 今後も、京都が誇る食文化を、ものづくりの技術で支えていく支援を継続していきます。(将来、綾部工場を見学した小学生が、同社に就職することがあれば、とても嬉しいです)

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