食における災害関連死防止の啓蒙活動の支援
支援企業名はなすたべるくらす舎
販売となった食支援キット
相談のきっかけ摂食嚥下障害者への支援の啓蒙活動に向けて
被災地の避難所生活において、食べられる食材が限定される摂食嚥下障害者が誤嚥性肺炎や栄養状態の低下から衰弱を引き起こし、災害関連死に至るという社会課題があり、はなすたべるくらす舎の代表の高田氏は、その課題解決に向けた活動を行っています。「食における災害関連死防止の啓蒙活動セット作成に向けたデータ収集」を行いたいとの相談があったため、令和6年度京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業補助金の活用を提案しました。
試作段階の食支援キット
課題と支援内容目標設定とパートナー企業とのマッチング支援
代表の高田氏が発明した、500mlのペットボトルを用いて食物の硬さを簡便に測る測定器「カメルカ」を、災害時に適切に使用できる環境を整備するため、以下のとおり中・長期目標を設定しました。
・摂食嚥下補助器具を安全に使用するための「食の災害時セット」を災害時に避難所となる小学校に備蓄
・器具使用を助ける支援者を各地で育成
また、中・長期目標に向けて、全国の摂食嚥下障害者を有する方にカメルカをテスト的に使用いただき、後にアンケートを回収するなどしてユーザーテストを行うことを本補助事業における目標としました。
これらの目標を達成するための課題は3点あり、特に①が課題となっていました。
課題①カメルカの仕様検討
課題②医療職以外にも伝わりやすいデザイン・内容・工夫を盛り込んだ、災害時食支援パンフレットの製作
課題③「食の災害時セット」が備蓄用防災グッズとして認められる基礎実績作り
現行のカメルカは3Dプリンタで製作した凸型キャップのみですが、ユーザーテスト用に射出形成方式による計量目盛り付きのカメルカを製作し、品質確認等を行いたいとのことでした。そこで、当財団からは低コストで試作が可能な株式会社フクダを紹介しました。
堺市でのセミナーの様子
支援の効果補助事業の採択とその後の活動
株式会社フクダに試作依頼した凸型キャップは、①以前より汚れが付きにくい、②サイズが異なる国内ペットボトルのキャップにもフィットしやすいという点から、今後も正式に発注することとなりました。また、補助事業も採択となりました。
採択後、災害関連死を減らす啓蒙活動に関する講演を実施されるなど、様々な活動に取り組まれています。
また、配布用に試作したキットに必要な食支援アイテムを増やしてリデザインしたものを10月から販売開始されています。それを記念して、「災害時における高齢者・要介護者向け食支援セミナー」を10月に堺市で開催されました。今後も、和歌山県などでセミナーの開催を予定されています。
担当者からのコメント
様々な啓蒙活動に取り組まれ、災害時にカメルカを適切に使用できる環境を整備するという目標が達成されることを願っています。今後も、当社への支援を継続していきたいと思います。
