同一地域内の異業種による後継者不在事業者支援
支援企業名譲渡側:霜尾新聞舗 / 譲受側:有限会社丸中モータース商会
調印式後の記念撮影
相談のきっかけ与謝野町商工会及び京都北都信用金庫からの紹介
「霜尾新聞舗」は2020年8月、後継者不在のため第三者への承継を希望し与謝野町商工会へ相談されました。
当センターは与謝野町商工会からの紹介を受け、京都府事業承継引継ぎ支援センターと同行面談を実施した結果、引継ぎ支援センターが支援することで合意し当センターの支援は終了しました。
しかし2023年6月、京都北都信用金庫から当センターが行う「後継者マッチングプール事業」の説明をしてほしいとの連絡が入り再度支援を開始しました。
(左)譲受側:有限会社丸中モータース商会社長 長島由昇様 / (右)譲渡側:霜尾新聞舗創業者 霜尾弘太朗様
課題と支援内容後継者不在と新聞購読者の減少が課題。事業継続に必要となる経営資源をもつ承継先を探索する支援を実施。
支援先である「霜尾新聞舗」は、1991年「毎日新聞野田川販売所」として創業しました。
購読料の値上げ、読者層の高齢化・若年層の新聞離れ等の影響があるものの、創業者の弛まぬ努力により一定数の顧客を維持し黒字経営を継続してきましたが、後継者がいないため第三者へ承継することを決断しました。
承継先の条件については、創業者、新聞社及び当センターで討議を重ねた結、「『専売店』として事業を引き継げること」と設定しました。具体的な支援施策として①当センターが運営する「京都起業~承継ナビ」へ「後継者募集事業者」として掲載し後継希望者からの「オファーを受けられる」環境を提供しました。
また、②日本政策金融公庫の事業承継マッチング事業の活用、さらには③承継先の条件を満たすと考えられる【同一地域内の譲渡候補先リスト】を創業者と当センターが共同で作成。その結果、新聞社の協力も得ながら同一地域内の譲渡候補先へ提案を行うことを決定、実行しました
支援の効果同一地域内で顧客基盤が重なる企業への事業承継を実現
2024年2月、与謝野町内で車の販売、車検・整備等を行う有限会社丸中モータース商会(創業92年)長島由昇社長へ新聞販売店事業の譲受提案を行いました。
提案理由は同社が「町のコミュニティ機能を持つこと」「生き残り戦略として“既存顧客との取引の深耕”」を掲げていたことでした。
この提案に対し、2024年5月、長島社長から
「両社は与謝野町・丹後地域において『なくてはならないインフラ提供会社』です」
「『自動車』で「ひと」を動かし、『新聞』で「情報」を動かし届けることができます」
「新聞販売店の譲受を事業の多角化、新たな価値創造企業へ発展する手段とします」
との回答をいただきました。
この回答をもって基本合意とし、両社間の契約条件調整等を支援、2024年7月31日に事業譲渡契約を締結できました。
なお、譲渡前の販売店が霜尾様の個人所有地内にあったことから、有限会社丸中モータース商会の敷地内へ新設移転することを決定。「M&A型事業承継支援補助金」を活用し既存設備の移動等を円滑に行う支援を実行できました。
担当者からのコメント
同一地域内の異業種がタッグを組む事業承継が実現できた要因は、互いの事業に対する理解を深められたこと、地域の課題解決に対する思いを共有できたことにあると感じました。
