2021年度 第1四半期
京都ものづくり中小企業景況調査結果の概要 
 
  この度、2021年6月末を調査時点に、府内受注登録企業300社を対象にアンケート方式で実施した動向調査の概要を紹介します。(回答企業258社、回収率86.0%)
 
  ■回答企業の概要(業種別)
(1)鉄鋼・非鉄関係 18社(7.0%)
(2)金属製品関係 61社(23.6%)
(3)一般機器関係 72社(27.9%)
(4)電気機器関係 43社(16.7%)
(5)輸送用機器関係 14社(5.4%)
(6)精密機器関係 17社(6.6%)
(7)樹脂製品関係 33社(12.8%)
 
 
1.調査結果の概要 

 受注量については、前回調査から大きな変化はなかった。また、今後の見通しについても、「不変」とする企業の割合が増加し、持ち直しの傾向が鈍化している。
 受注単価については、大きな変化は見られず、資金繰りについては、「悪化」とする企業の割合が減少した。また、採算状況についても、持ち直しの傾向が見られるが、およそ3割が依然「赤字」と回答。
 なお、受注余力については、2019年9月調査依頼「受注余力なし」とする企業が3割を超える結果となった。

  (DI : 増加、好転と回答した企業の割合から減少、悪化と回答した企業の割合を差し引いた数値)
 
2.受注量について 
 〔図1  受注量〕 (%) 
 
  4月〜6月期の受注量の業況判断DI(「増加」及び「やや増加」と回答した企業の割合から「減少」及び「やや減少」と回答した企業の割合を差し引いた数値)は▲3.9となり、前期(10月〜12月期)のDI値▲5.0と比べ1.1ポイント上昇し、前回調査から大きな変化はなく、ほぼ横ばいとなった。
 
3.今後(3か月先)の受注見通しについて 
 〔図2 受注量の見通し〕 (%)
 
  次期(7月〜9月期)の受注量見通しの業況判断DI(「増加」と回答した企業の割合から「減少」と回答した企業の割合を差し引いた数値)は▲5.9となり、前期(1月〜3月期)調査時のDI値▲9.3と比べ3.4ポイント上昇し、「不変」とする企業の割合が増加した。
 
4.受注単価について 
 〔図3 受注単価〕 (%) 
 
  4月〜6月期の受注単価の業況判断DI(「上昇」と回答した企業の割合から「低下」と回答した企業の割合を差し引いた数値)は▲6.2となり、前期(1月〜3月期)のDI値▲11.3と比べて5.1ポイント上昇と、全体的に大きな変化はなかった。
 
5.資金繰りについて 
 〔図4 資金繰り〕 (%) 
 
  4月〜6月期の資金繰りの業況判断DI(「好転」と回答した企業の割合から「悪化」と回答した企業の割合を差し引いた数値)は▲8.6となり、前期(1月〜3月期)のDI値▲11.9と比べて3.3ポイント上昇と、「悪化」と回答した企業の割合が減少した。
 
6.採算状況について 
〔図5 採算状況〕 (%) 
 
  4月〜6月期の採算状況の業況判断DI(「黒字」と回答した企業の割合から「赤字」と回答した企業の割合を差し引いた数値)は▲6.3となり、前期(1月〜3月期)のDI値▲10.9と比べ4.6ポイント上昇し、前回調査から持ち直しの傾向が見られるが、約3割が「赤字」と回答した。
 
7.受注余力について 
〔図6 受注余力〕 (%) 
 
 

4月〜6月期の受注余力の業況判断DI(「受注余力あり」と回答した企業の割合から「受注余力なし」と回答した企業の割合を差し引いた数値)は35.2となり、前期(1月〜13月期)のDI値43.8と比べ8.6ポイント低下した。

 
 
 
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