機関誌購読要求のトラブル
 当社には、時々ですが、同和団体や右翼団体らしき名称を名乗った団体から、機関誌や記念誌を購入してほしいという電話がかかってきます。どのように対応したらよいのでしょうか。




 必要のない機関誌等の購読要求などについては、その都度、はっきりと断わって下さい。またそれを 、従業員にも周知徹底させて下さい。同和団体や右翼等政治団体を名乗って、同和問題への理解と協力を求めるなどの口実で機関誌購入や協賛金を強要するような行為は、一般に「えせ同和行為」「えせ右翼行為」の一類型と考えられています。国レベルでも、法務省が昭和62年に関係機関を集めて「えせ同和行為対策大綱」を定め、各都道府県でも「えせ同和行為対策連絡協議会」が設置されて、被害防止をはかり、官公庁などに加え、都道府県警察・弁護士会などもこれに参加あるいは協力する体制を採っています。
 えせ同和行為、えせ右翼行為の特徴は、単なる民事問題でしかない場面、単なるセールス(営業活動)に過ぎないような場面で、あたかも同和問題・政治社会問題であるかのように主張して介入したり、その団体の威圧感を強調して相手を怖れさせて、不当な要求に応じさせようとするところにあります。
 手口の中で、常に一番上位を占めるのが、この機関誌等の購読要求や協賛金の要求です。業種によって多いのが、取引要求(飲食店のおしぼり納入など)、下請要求(土木建設業など)、商品やサービスへの不当な言い掛かり、などがあります。対策としては、とにかく、最初からあいまいな対応をせず、不当と思われる要求ははっきり断わることが一番です。
 逆に、最初からはっきり断わる会社に対しては、要求をエスカレートしてくることはありません。従業員が訳もわからずあいまいな対応をしたり、「検討してみる」などの足をすくわれるような不用意な発言をすると、例えば「検討したのに購入しないことに決めた理由を説明せよ。差別をしたのだろう」などと、言い掛かりをつけられる原因になります。 
 会社として、物の購入など営業やセールスはお断わりしていること、購入する意思はないこと、購入しないことについて理由を申しあげる必要はないこと、同和問題について特に会社の立場で回答する必要はないこと、(しつこい場合)はっきり断わっている以上はそれ以上強制しないでもらいたいこと、を丁重かつ明確に述べて、次の電話に持ち越すような宿題を残す対応を避け、できるだけその場で断わって下さい。毅然としていれば、相手も退散することが多いのです。あいまいな対応・不用意な対応をすれば、いつまでも退散しません。もっと悪いのは、少しでも軽い要求に応じたりすることです。それで終わりかと思っていても、かならずさらなる要求を上乗せして来ます。一度でも甘くお金を出すことで、相手は、その会社は、食い物にするのに丁度いい「カモ」だと思ってくるのです。裏で評判がひろまって別のところからもアプローチが起きて来る、とも言われます。逆に、警察や弁護士にすぐ連絡して対応してもらうような会社には、近寄って来ません。
 購入もしていないのに一方的に記念誌などが送付されて来ても、直ちに送り返して決して代金を払わないようにするなどの措置を採って下さい。もし、からまれて要求がエスカレートする場合、間違って中途半端な対応をした場合には、会社の中だけで解決するのではなく、ただちに警察・都道府県の暴力追放センター・法務局人権擁護課・弁護士会の民暴相談などに、電話でもいいので、早急に相談して下さい。それが最良の再発防止策ですし、適切な対処方法を教えてもらえます。
回答者:弁護士 西村 幸三

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