正しい人事考課を行うには
 当社は「年功序列」の賃金制度を改革するためにその基礎となる「人事考課制度」の改革に着手しています。ところがいざ始めてみるとなかなかむずかしく、思うように進みません。実際、議論百出でなかなか妥当な結論が出ないのです。
 そこで、「正しい人事考課」制度を策定する上でのポイント、その実施についての留意事項についてお教え願いたいのですが?




 「正しい人事考課」制度と言う場合、何が正しいのかということが問題となります。
 企業にとって「正しい」とはその企業が存続発展することであり、「企業」が社会的に有用な存在として存続するとともに、従業員にとっても価値ある人生をおくれる場になることです。「人事考課制度」と言う場合、大企業とは異なり中小企業ではほとんどと言っていいほど「制度らしいもの」は少なく、「年功序列」が幅を利かせていました。そこから優秀な若い人材が社外流出する、社員のモチベーションが一向に高まらない、賃金コストばかり増大するというさまざまな問題が生じていました。
 したがって中小企業において、「人事考課制度」を見直す場合、@実質的には「人事考課制度」を新たに作るつもりでのぞむこと Aその際「年功的要素」はなるべく排除し、「目標をどの程度達成したか?」「アップした能力をどのように発揮して業務改善に取り組んだか?」など、「成果」「発揮能力」を重点に設定すること B「積極性」「協調性」などの抽象的な要素はなるべく排除しますが、やむをえない場合でも「それをどのように測定するのか?」を常に考え設計すること…などが大切です。
 また、その制度の運用に当たっては、「考課者」(経営陣、管理者)がカギを握ります。
 経営陣は自らの資質をみがくとともに、現管理者を管理者にふさわしい存在に「改革」することを怠ってはなりません。「上司が一番悪い見本」と言われたり、「自分の仕事はするけれどもマネジメントはさっぱり」と言われたりする状態では、いかによい制度を作ってもその効果は大きく減殺されてしまうばかりか、弊害ばかりが現出する可能性もあるからです。
 考課者訓練(管理者訓練)をしっかり行い、運用に対する社員の信頼を勝ち取ることが新しい人事考課制度を定着させ得るかどうかの分かれ道になるのです。
回答者:中小企業診断士・社会保険労務士 山崎 忠夫

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