ブックタイトルクリエイティブ京都M&T 2014-7・8(No.102)

ページ
9/20

このページは クリエイティブ京都M&T 2015-2(No.108) の電子ブックに掲載されている9ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

クリエイティブ京都M&T 2015-2(No.108)

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

クリエイティブ京都M&T 2015-2(No.108)

Management & Technology for Creative Kyoto 2015.2 8日本初、医療用レーザー装置を自社で開発 医療用レーザー装置を自ら開発、製造することを視野に入れ、当社は2003(平成15)年、研究開発型ベンチャー企業として産声を上げました。レーザー医療は、患者にとって負担の少ない治療や手術を可能にすることで近年急速に技術が進展し、いまや高度医療の主力となりつつあります。市場は先進国を中心に世界規模で拡大の一途をたどっていますが、レーザー医療の浸透したアメリカを中心とした欧米企業がシェアを占め、日本では医療用レーザー装置のほとんどを輸入に頼っているのが現状です。 当社は、経営トップの中村誠司を筆頭に、前職からレーザー医療やレーザー装置の開発・製造に関わってきた人材を集め、日本発の医療用レーザー装置の開発を目指してきました。2009(平成21)年、動物用医療機器製造販売業許可を取得し、2013(平成25)年、医科向け半導体レーザー装置を完成させ、国の製造販売業許可を取得しました。医工連携で世界にないレーザー治療技術・装置を開発 当社では、半導体レーザー装置のみならず、手術や治療用の各種アクセサリも自社で開発・製造しています。 また、医療現場の声を取り入れて高い操作性と安全性を実現したことに加え、従来の半導体レーザー治療器に比べ、大幅に低コスト化、コンパクト化しました。 さらに、当社の強みは、医療現場のニーズに即した機器を独自に開発することに加え、国立大学医学部や附属病院、獣医学科などとの医工連携によって先進の治療法や医療技術を含めて新規医療機器や治具を共同開発しているところにあります。その一つとして現在進んでいるのが、子宮頸がんの治療に用いる革新的レーザー治療技術・装置の開発です。平成26年度京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業〈研究開発型〉に採択された名古屋大学医学部附属病院との産学共同研究開発です。 患部にピンポイントでレーザーを照射し、照射時間や出力を精微にコントロールし、内視鏡に熱電対(温度差を測定するセンサ)をつけ、治療に適した患部温度で治療が継続できるように、自動温度制御しています。現在までの治療では困難だった局所残存、局所再発症例の治療を可能とすることを目指しています。すでに特許出願中であり、完成すれば、世界にも類を見ない子宮頸がんの治療法として、再発などに苦しむ患者を減らすことに貢献できると期待しています。将来的には、子宮頸がんのみならず、その他のがん治療にも適用可能性は広がります。協力企業や人材の獲得、販路拡大に支援をフル活用 人の命に関わる医療機器の製造・販売は、医薬品医療機器等法などの法律で厳しく規制されており、参入障壁が高いのが実情です。こうしたハードルを乗り越えるため、京都産業21「京都次世代ものづくり産業雇用創出プロジェクト」の支援を活用しました。同法に関わるさまざまな手続きについてのコンサルティングや情報提供、また販売促進に向けての高度専門家派遣事業には非常に助けられています。こうした支援のもとで販売体制を整え、2014年度は5人の人材を新規に採用しました。その他、医療機器開発にかかる莫大な費用を補うための補助金も大いに活用しています。すぐ近くで密にコミュニケーションを取りながら部品を供給してくれるパートナー企業が必要です。医療機器の部品は、材質から形状、安全性や安定性まで要求が高く、極めて高度な技術が求められます。京都には高い技術を持った企業が数多くあり、すばらしい企業をご紹介いただけたのも、こうした支援のおかげです。 今後の目標は、レーザー治療機器の認知度向上に努め、国内の医療機関への販売を拡大するとともに、海外へも市場を広げていくことです。高い操作性やコストパフォーマンスで、医療機関への導入を可能にし、医療の発展に貢献していきたいと考えています。京都次世代ものづくり産業雇用創出プロジェクト支援企業紹介― 飛鳥メディカル(株)お問い合わせ先(公財)京都産業21 ライフサイエンス推進プロジェクト事務局 TEL:075-315-8563 FAX:075-315-9062 E-mail:life@ki21.jpC o m p a n y P r o f i l e代表取締役/中村 誠司所 在 地/京都市下京区油小路通下魚棚下る      油小路町288 井筒堀川ビル3F、4F電   話/075-342-5477ファクシミリ/075-342-5488資本金および資本準備金/2億1,098万円設   立/2003年1月27日事業内容/医療用レーザー装置の開発、製造、      販売飛鳥メディカル株式会社http://www.asuka-med.com飛鳥メディカル株式会社京都次世代ものづくり産業雇用創出プロジェクト支援企業紹介京都府内の企業に新たな雇用を創出することを目指す「京都次世代ものづくり産業雇用創出プロジェクト」の支援を活用し、本郷商談会に出展した企業の代表者にその取り組みや雇用の創出についてお話を伺います。代表取締役 中村 誠司 氏雇用創出プロジェクトの支援を受けて医療用レーザー装置の開発・販売を強化「ビジネス商談会in本郷」へも出展取 材