ブックタイトルクリエイティブ京都M&T 2014-7・8(No.102)

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クリエイティブ京都M&T 2015-1(No.107)

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クリエイティブ京都M&T 2015-1(No.107)

京都から真の地方創生の実現を京都府知事 府民の皆さま、あけましておめでとうございます。 昨年の春、多くの皆さまからご信託を賜り、府政のかじ取りを引き続き担わせていただくことになりました。皆さまからいただいた期待を胸に、全力を尽くして京都府政を推進してまいりますので、府政に対するお力添えをよろしくお願い申し上げます。社会は大きな転換期に 昨年は、未来に向かっての課題が明確になった年でした。「平成26年8月豪雨」をはじめ、気候変動の影響により京都は3年連続の甚大な災害に見舞われました。改めて被害を受けられた皆さまにお見舞いを申し上げます。府は、一日も早い復旧と将来にわたっての安全確保対策に、国・市町村と連携し全力を挙げて取り組んでいるところでありますが、「経験したことの無い」や「史上最大」という表現が毎回のように繰り返される現状を見ると、もう一段階上の根本的な防災対策が大きな課題になっていると思います。 また昨年、私が会長を務める全国知事会で「少子化非常事態宣言」の決議を行いましたが、地方消滅とまで言われる少子化の問題も高齢化の進展と併せて一刻の猶予もならない状況にあり、婚活から出産、子育て、雇用問題まで、幅広い分野で抜本的な対策を講じなければなりません。 さらに、東京一極集中の是正や中小企業・農林水産業の振興、環境・エネルギー問題など、今、日本社会は大きな転換期に来ており、これまでの対応では解決できない課題を多く抱えています。従来の制度や政策を大きく超えた発想やスピード感をもった新たな施策により「新しい安心」を創出していかなければなりません。大交流時代の実現へ ただ、一方で京都の観光客数は大幅な回復を見せ、植物園は近年最高の入園者数を記録し、「海の京都」観光圏に認定された府北部5市2町で開催された「海フェスタ京都」では140万人を超える方々にご来場いただきました。京都府立医科大学、京都府立大学及び京都工芸繊維大学の3大学による全国初の教養教育共同化施設が完成し、豊かな人材育成・交流拠点として活動を始め、学研地域にも企業の立地が相次ぎ、「けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)」(旧「私のしごと館」)も動き始めました。 さらに今年は、悲願であった京都縦貫自動車道が全線開通し、高速道路の整備が大きな節目を迎えます。また、京都舞鶴港の整備やJR奈良線の複線化事業など、京都がこれまで取り組んできた基盤整備が大きな成果を上げつつあります。これらの整備された交流基盤の上に、「海の京都」、「森の京都」、「お茶の京都」や15の「みやこ構想」の花を咲かせ、文化・スポーツ、学術・研究、産業などあらゆる分野で「新たな交流」を進める「世界の交流首都・京都」が姿を現しつつあります。とりわけ今年は、本阿弥光悦が鷹峯の地で光悦村を開いてから400年の節目の年。オール京都の力を結集した「琳派400年記念祭」で、着物や工芸品など伝統産業の復権を目指すとともに、「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015」と併せて京都の文化新時代を築き上げていきます。真の地方創生を目指して これまでの安心を超える「新たな安心」の創出、北から南まで京都の資源と魅力を活かした「新たな交流」により、府民の皆さまと力を合わせて京都の未来を切り開いていきたいと思います。「少子化対策」、「東京一極集中の是正」、「地域活性化」という地方創生を進めるためにも、京都から安心と交流をつくり出し、お互いが支え合う地域社会を築いていく。京都には、それを可能にする力があります。今こそ、私たちの持つ「京都力」を結集し、真の「地方創生」をつくり上げていきましょう。 この一年の、皆さまのご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げます。山田 啓二Management & Technology for Creative Kyoto 2015.1 2平成27年 年頭のごあいさつ