ブックタイトルクリエイティブ京都M&T 2014-7・8(No.102)

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クリエイティブ京都M&T 2015-1(No.107)

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クリエイティブ京都M&T 2015-1(No.107)

Management & Technology for Creative Kyoto 2015.1 10北部企業紹介―愛和金属(有)北部企業紹介お問い合わせ先(公財)京都産業21 北部支援センター TEL:0772-69-3675 FAX:0772-69-3880 E-mail:hokubu@ki21.jp短納期・小ロットにも応える精密熱間鍛造 当社は、1986(昭和61)年の設立以来、精密熱間鍛造品の製造を主な事業として今日まで発展してきました。金型設計・製作から熱間鍛造、表面加工までの一貫生産体制を整え、ロッカーアームをはじめとした自動車部品を中心に、ミシン部品、安全帯やチェーンブロックの接続部品などさまざまな精密部品を製造しています。 当社の強みは、短納期や小ロット製造など多様なご要望にフレキシブルに対応できること。熱間鍛造は、素材となる金属を1200℃の高温に熱し、高圧で叩くことで金属内部の組織を緻密・均質にし、高い強度を実現できるのが利点です。高価な金属材料を用いる代わりに熱間鍛造品にすることで、コストを抑えながら高い強度を確保することができます。近年、小ロットでも高い強度や精度の製品を求めるお客様が増えており、当社はそうしたご要望にも丁寧に応え、たとえ試作品1個からでも引き受けます。新設備を導入し、生産効率の向上を実現 今後ますます増えることが予想されるエコカーやハイブリッドカー向け部品の生産に対応するべく、現在当社では、製造工程の効率化と労力削減に力を注いでいます。その一環として、2013(平成25)年に型彫り放電加工機を導入し、金型生産の効率を高めました。さらに2014(平成26)年、国の「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・C o m p a n y D a t a代表取締役/吉浪 和也所 在 地/京丹後市大宮町三重470電   話/0772-64-4708ファクシミリ/0772-68-0732事業内容/小型精密型打鍛造、金型設計・製作、電極製作、単品加工、各種試作品製作愛和金属有限会社サービス革新事業」に採択されたことから導入を決めたのが、自動化にて金型表面の鏡面加工が出来る電子ビーム表面加工機です。金型表面の凹凸は製品の質を左右するため、これまでは熟練者が手作業で研磨加工を施していました。新設備は、電子ビームで金属表面を溶かして凹凸を滑らかにするもので、金型加工にかかる作業時間、労力は数分の1に軽減されると見込んでいます。また、電子ビームによる仕上げは、金型の耐久性を高めることにもつながるため、コスト削減にも貢献すると期待しています。 一方、量産工程にもサーボタイププレス機を導入して、それまで曖昧な設定値で行っていたセットアップをデジタル化し、生産効率を大幅に高めました。今後も老朽化の進む設備の更新や増強を進め、高効率な生産工程を構築していくつもりです。 効率化の先に見すえるのは、従業員にとって働きやすい職場環境を実現することです。従業員の高い集中力とモチベーションを保つことのできる快適な職場環境でなければ、高度な技術・製品を生み出すことはできません。私たちが目指すのは、従業員一人ひとりを家族のように大切にする会社です。その基盤の上にこそ、お客様満足や企業の発展は築かれると考えています。取 材愛和金属有限会社代表取締役 吉浪 和也 氏北部地域において、自社の強みを生かし、積極的に将来の産業構造や顧客ニーズに備えて努力を続けている中小企業を紹介します。サーボプレスを使用した熱間鍛造作業