ブックタイトルクリエイティブ京都M&T 2014-7・8(No.102)

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クリエイティブ京都M&T 2014-12(No.106)

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クリエイティブ京都M&T 2014-12(No.106)

Management & Technology for Creative Kyoto 2014.12 8きる器用さを実現しました。加えて、5指に内蔵できるほどの小型の空気圧アクチュエータは、世界でも類を見ません。さらに手首部分に内蔵する小型モータの軽量化にも取り組み、義手として使用できる軽さも実現しました。当社のアクチュエータに、同志社大学の制御技術、そして東京大学の骨格モデルの研究成果を加味し、5指筋電義手のプロトタイプを完成させました。 プロトタイプを使った実証実験では、握りとつかみの動作の精度を確認。現在の課題は、耐久性です。長期にわたる使用を可能にするために、より耐久性の高いアクチュエータ素材を探索しています。実現すれば、高機能義手を必要としている多くの人の役に立つだけでなく、次世代産業用ロボットや福祉機器、医療機器へも応用の可能性が広がります。「人の作業を低減する」ことを目標に農業分野へも事業を拡大 すでに当社では、小型の低圧駆動型空気圧アクチュエータを活用し、産業用5指ロボットハンドを実用化しています。事業領域は、産業界に留まりません。「人の作業を低減する」という初志を貫きつつ、スキューズは新たな分野へと事業を拡大しています。その一つが農業分野への参入です。農林水産業の現場は今、従事者の高齢化と深刻な労働力不足に直面しています。食糧自給率の低下や食の安全性が懸念される現代日本では、一刻も早い解決が待たれています。 農林水産業は特に人手に頼る作業が多く、しかも長時間・重労働に及ぶという課題があります。こうした労働負担を軽減する一助となるのが、ロボットです。農林水産省においても農林水産業界へのロボット技術導入の推進について議論が進められており、いまや国を挙げての重要施策の一つとなっています。 これに応えるべく、当社では、人手作業を代替する「目・腕・手・足」の機能を備えた「収穫ロボット」の開発を進めています。収穫に適したトマトだけを選別して収穫することのできるロボット開発では、タブレット端末などのICTを活用することで誰もが簡単に使いこなせるよう工夫し、年度中のプロトタイプ完成を目指しています。いずれはこうした技術を、国内のみならず、海外へも展開していくつもりです。ロボットハンドの技術にも磨きをかけ、これからもFAとロボットを通じて、世界に革新を起こしていきたいと思います。お問い合わせ先(公財)京都産業21 連携推進部 産学公・ベンチャー支援グループ TEL:075-315-9425 FAX:075-314-4720 E-mail:sangaku@ki21.jpシリーズ「イノベーションの風」― スキューズ(株)小型・高機能人工筋アクチュエータを用いて高機能義手の実用化を目指す組紐編みの技術を生かして編んだ空気圧アクチュエータ人工筋アクチュエータの仕組み①膨らむ事で筋肉部分が短くなる①膨らむ事で筋肉部分が短くなる②指の付け根が曲がる②指の第2関節が曲がる