ブックタイトルクリエイティブ京都M&T 2014-7・8(No.102)

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クリエイティブ京都M&T 2014-10(No.104)

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クリエイティブ京都M&T 2014-10(No.104)

Management & Technology for Creative Kyoto 2014.10 14研究報告お問い合わせ先京都府中小企業技術センター 基盤技術課 材料・機能評価担当 TEL:075-315-8633 FAX:075-315-9497 E-mail:kiban@mtc.pref.kyoto.lg.jp表面微細凹凸形状を有するダイヤモンドライクカーボンの創製に関する研究■基盤技術課 服部 悟はじめに 機械部品の摺動部をはじめとする物体同士が擦れる界面では、その表面状態が摺動特性に大きく影響することから、目的に応じ各種コーティング等さまざまな表面改質が行われています。また表面に機械加工やショットピーニングなどにより微細な凹凸を作ることで、トライボロジー特性の向上が図られています。本研究では、高硬度で低摩擦係数の特性を持つダイヤモンドライクカーボン(DLC)に微細凹凸形状を形成することで摺動特性の向上を目指し、成膜基材をメッシュ状のマスク材を用いて部分選択的に成膜を抑制し、微細凹凸形状を持つDLC皮膜の形成を試みました。実験方法 マスク材として市販のポリエステル製およびステンレス製の平織りメッシュ(目開き寸法は約50、100、150、200μm)を用いました。成膜基材にはシリコンウェハを用い①マスク材を基材上に直接配置したもの、②基材とマスク材の間にスペーサを挟み間隔を設けた場合について検討しました。結果 ポリエステル製およびステンレス製のメッシュのいずれを用いた場合も、目開き形状に応じたDLCを形成でき、50μmサイズの形状を有するDLCを成膜することができました。 また、マスク材と基材に間隔を設けて成膜することで、DLC断面形状がなだらかに変化することが分かりました。☆自社の製品にDLCを試してみませんか? DLCは高硬度、低摩擦係数といった摺動特性だけなく、耐食性や生体適合性といった優れた特性を利用し、近年では医療用具などへも適用が広がっています。そのようなDLCですが、なかなか気軽に成膜してみるというわけにはいかないと思います。当センターでは、PBIID方式DLC成膜装置を保有していますのでぜひ一度お試しください。詳しくは、下記担当までご相談ください。写真 マスクを用いて形成したDLCの外観メッシュサイズ50μm メッシュサイズ150μマスク-基材間隔とDLC断面形状の変化マスク材と成膜基材の配置① ②パルス電源電極基材(シリコンウェハ) スペーサ炭素イオン炭化水素イオンマスク材(メッシュ)