ブックタイトルクリエイティブ京都M&T 2014-7・8(No.102)

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クリエイティブ京都M&T 2014-9(No.103)

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クリエイティブ京都M&T 2014-9(No.103)

KSR総会記念講演会KSR総会記念講演会取材目のつけどころが命~成功の発想力を探る~平成26(2014)年6月17日(火)、京都センチュリーホテルで「京都産業21環(リング)の会(KSR)」定期総会を開催しました。総会に続く記念講演会では、高橋憲行氏を講師にお迎えし、ビジネスチャンスを掴むための方法論についてお話いただきました。21世紀の情報社会は「企画力」がビジネスの成否を分ける高橋憲行氏株式会社企画塾代表取締役京都工芸繊維大学講師、近畿大学講師、各地方自治体顧問歴任京都工芸繊維大学講師、近畿大学講師、各地方自治体顧問などを歴任。企業や官公庁に対する30年以上のコンサルタント歴を持つ。ビジネスに不可欠な企画と企画書の体系を創始し、売上増の方法論を多数の企業に導入。数多くの事業立ち上げやヒット商品の誕生に関わる。全国の会計事務所を組織化し、中小企業・商店の売上増を支援。企画・マーケティング関連著作は100冊を超える。私はこれまでマーケティングを専門に、多くの企業を支援してきました。経営が立ち行かない企業が顧客を創出し、成長するための方法論として独自に編み出したのが、「CTPTマーケティング」です。これは、売上増加につなげる現実的な方法論であり、実際多くの企業が成果を挙げています。本日はそれについてお話しします。遠回りに思うかもしれませんが、マーケティングや経営を考えるために、まず現代社会を捉えることから始めたいと思います。社会は、先史時代から農業社会、工業社会、現代の情報社会にまで進展してきました。各社会は大きく前期と後期に分けられます。前期は巨大組織や企業による富の開発競争の時代であり、後期には、家庭や個人に浸透する量産化と大衆化の時代となります。20世紀は、「ものづくりの時代」でした。しかし他方では、エネルギーや環境の問題が噴出し、また商品の増加によって競争が激化するといった課題も生まれました。20世紀がハード・モノの時代とするなら、21世紀は、技術や商品に「知恵」や「ソフト」を付加する時代、すなわち情報社会・企画社会と位置づけられます。この時代は、技術を極めるだけでは十分ではなく、大衆化と量産化に対応するための企画力がビジネスの成否を分けます。そう思い至った私は、既存の企画とはまったく異なる発想で、企画と企画書を作成する方法を確立しました。それが図面のように再現性があって機能する企画書、すなわち「CTPTマーケティング」です。段階的に成果を挙げ、売上につなげるCTPTマーケティング企業にとって現代は確かに厳しい時代ですが、その中にあっても成長していくことは十分可能です。たとえば「成長産業に乗る」、「オンリーワンの商品を創る」、「市場は小さくても大きなシェアを取る」、「ハイテク関連で高精細度、超小型製品を狙う」といった方策が考えられます。いずれにしても不可欠なのが、「マーケティング」です。とりわけ重要なのが、「顧客目線」で考えること。どんなに優れたものでも顧客の存在なしに日の目を見ることはありません。企業が生き抜く戦略の一つに、これまでにないコンセプトの新商品や新事業で勝負することが挙げられますが、これは非常に困難です。次に考えられる低価格戦略では、資本力の大きな企業が現れるとたちまち負けてしまいます。中小企業にとって最も有効だと私が考えるのは、徹底的な「個客戦略」です。個客に接近するメリットは、たとえ市場がゼロ成長でも自社を伸ばせる可能性があることです。だから不況感の漂う時こそ、個客に接近するべきです。そのための手だてとして提案するのが、「CTPTマーケティング」です。Cは「コンセプト」、Tは「ターゲット」、Pは「プロセス」、そしてTは「ツール」を表します。詳しく説明しましょう。CTPTマーケティング7 Management & Technology for Creative Kyoto 2014.9