ブックタイトルクリエイティブ京都M&T 2014-7・8(No.102)

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クリエイティブ京都M&T 2014-9(No.103)

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クリエイティブ京都M&T 2014-9(No.103)

技術トレンド情報品質工学をご存じですか??市場で発生するクレームや製品リコールなど品質問題のほとんどは、開発・設計に起因するといわれています。市場クレームを無くすには、開発段階から市場での使用環境や劣化による機能の変化を予測し、様々な使用環境でも安定して機能を発揮できる技術・製品を作り込むことが必要です。これを実現する手法が品質工学(タグチメソッド)です。京都府中小企業技術センターでは、企業の皆様に品質工学を活用いただくため、平成7年から京都品質工学研究会を創設し、研究会の会員間の交流による共同学習、研究促進に努めています。他にも品質工学の有効性を知っていただくセミナーも開催しており、参加者から好評をいただいています。今回は、当センターが取り組んでいる品質工学セミナーと京都品質工学研究会について、また、府内中小企業が取組まれた事例をご紹介します。京都品質工学研究会風景1品質工学セミナーセミナーは5月、8月及び翌年1月の年3回開催しており、基礎から応用までの学習を行っています。昨年度からは座学だけでなく体験学習を積極的に取り入れており、品質工学の良さを肌で感じてもらう内容で開催しています。体験することで習った内容は忘れることもなく、また、すぐに社内で応用いただけます。参加者からも品質工学の考え方を理解することができたと好評いただいています。(写真:平成26年5月23日開催(有)アイテックインターナショナル中野惠司氏)品質工学セミナー風景2京都品質工学研究会研究会は、月1回第2金曜日の午後に開催しています。(有)アイテックインターナショナル中野惠司氏、コニカミノルタ株式会社芝野広志氏を講師としてお招きし、講師による講義・勉強会、続いて会員自らが社内における品質工学を利用した事例発表を行います。発表では、開発製品を表現したシステム図による課題洗い出し、会員同士との意見交換により研究促進、共同学習ができます。また、個別課題相談を設けており、講師と1対1で相談することで、社内のプライベートな問題も解決へと導きます。さらに、初心者の方を対象に、社内事例の検討に早く取り組めるよう、年度当初(6月)に基礎学習会を開催していシステム図基礎学習会風景ます。3事例発表研究会では品質工学を学ぶだけではなく社内で実践的な活用を行うため、各社における品質工学の活用事例発表を行っています。株式会社椿本チエイン(京田辺市)では、社内の問題解決に品質工学を知ってもらおうと、研修で紙コプターの実験を行うことで、品質工学を体験してもらう取組みについて発表されました。また、コタ株式会社(久世郡久御山町)では美容室で販売している頭髪化粧品の開発を行っています。昨年10月に開催された第11回関西地区品質工学シンポジウムでは、短時間の実験で髪の痛み度合いにバラツキがあっても均一に掛かるパーマ剤を開発したことを発表され、会場では様々な意見交換が行われました。パーマ剤の開発に品質工学を利用したところ、均一に掛かる最適条件(右)を見つけだした。品質工学は、技術的な最適条件を見つける方法であり、高品質、高生産性を同時に実現するための強い武器となります。導入されていない会社や導入を検討しておられる会社はぜひ、京都品質工学研究会にご入会ください。見学も随時おこなっております。お問い合わせ先京都府中小企業技術センター基盤技術課化学・環境担当TEL:075-315-8633 FAX:075-315-9497 E-mail:qe@mtc.pref.kyoto.lg.jp15 Management & Technology for Creative Kyoto 2014.9