平成25年度
「第1回発注企業動向調査」調査結果の概要(要旨)
 
 当財団では、財団に登録する発注企業の動向を把握し、情報として提供することで、より効果的な受注活動等の促進を図り、あわせて財団における取引あっせん業務の円滑化を図るために、発注企業動向調査を実施いたしました。
(調査時期:平成 25年3月末、回収締切:平成25年5月22日) 
 
調査対象企業:機械金属関連153社
調査回収企業数:92社
(回収率:60.1%)

業種別内訳:
金属製品17社(18.5%)、一般機器33社(35.9%)、電気機器20社(21.7%)、輸送用機器8社(8.7%)、精密機器14社(15.2%) 
 
概要は、以下のとおりです。 
 
1.売上状況について及び今後の売上額の見通しについて 
 
【グラフ1】 売上状況の比較 
  (数字は%) 
 全体では、前回調査と比較して「増加」が11.8ポイント上昇して30.4%となり、「減少」が12.5ポイント低下して37.0%となった。
 業種別では、金属製品を除く全ての業種において「増加」とする企業が増えており、DI値(「増加」とする企業から「減少」とする企業の数値を差し引いた値)においては、金属製品を除く全ての業種において改善する結果となった。 
 
【グラフ2】25年度の「上期」及び25年度の「下期」の売上額の見通し 
  (数字は%) 
 全体では、25年度上期においては「増加」を見込む企業が44.6%に対して、25年度下期においては35.9%と8.7ポイント低下し、「減少」を見込む企業が25年度下期において32.6%と25年度上期から18.5ポイント上昇する結果となった。
 業種別では、25年度下期は輸送用機器と精密機器を除く全業種において「増加」を見込む企業が減る結果となった。また、DI値(「増加」とする企業から「減少」とする企業の数値を差し引いた値)においては、輸送用機器を除く全ての業種において低下する結果となり、一年後の見通しについては慎重さが伺える結果となった。 
 
 
2.外注状況について及び今後の外注額の見通しについて 
 
【グラフ3】外注利用状況の比較 
  (数字は%) 
 全体では、前回調査と比較して「増加」とする企業が26.1%と7.5ポイント上昇し、「減少」とする企業は19.5ポイント低下して21.7%となった。
 業種別では、金属製品及び精密機器を除くすべての業種において、「増加」とする企業が増えるとともに、すべての業種において「減少」とする企業が減った。特に、精密機器においては「減少」とする企業がゼロポイントとなった。DI値(「増加」とする企業から「減少」とする企業の数値を差し引いた値)においては、金属製品を除く全ての業種において改善している。  
 
【グラフ4】25年度の「上期」及び25年度の「下期」の外注の見通し 
  (数字は%) 
 全体では、25年度上期においては「増加」とする企業が28.3%に対して、25年度下期においては27.2%と1.1ポイント低下し、「減少」とする企業は25年度下期においては上期から9.8ポイント上昇して32.6%となった。
 業種別では、25年度下期は、「増加」の見込みについてはばらつきがあるものの、輸送用機器を除く全ての業種において「減少」を見込む企業が増える結果となった。 
 
 
3.受注企業に望む能力について 
【グラフ5】(1) 品質について受注企業に望むこと 
      【重複回答(回答数 126)】  業種ごとに回答企業数で割戻し 
  (数字は%) 
ア.要求以上の加工精度 イ.要求どおりの加工精度 ウ.バラツキの無い品質安定度
エ.新鋭設備の導入 オ.職人(技術者)の育成 カ.工程管理の強化 
キ.検査体制の強化 ク. 改善提案も含めた体制強化 ケ.ISOなどの要求
コ.その他 
 全体では、「要求どおりの加工精度(イ))」の回答が44.8%と最も多い。業種別で見ると、全ての業種において、「要求どおりの加工精度(イ)」及び「バラツキの無い品質安定度(ウ)」への要求が高くなっている。3位以下は、業種によりばらつきがみられるが、「検査体制の強化(キ)」、「改善提案も含めた体制強化(ク)」、「工程管理の強化(カ)」が続く結果となった。 
 
【グラフ6】(2) コストについて受注企業に望むこと 
      【重複回答(回答数 118)】  業種ごとに回答企業数で割戻し 
  (数字は%) 
ア.要求以上の低コスト対応 イ.発注内容に応じたコスト対応
ウ.適正な見積書作成能力 エ.新鋭設備の導入によるコストダウン
オ.工程管理の強化によるコストダウン カ.市場価格への対応
キ.海外調達、進出等による低コスト対応 ク. 改善提案によるコスト提案
ケ.その他 
 全体では、「発注内容に応じたコスト対応(イ)」の回答が33.7%と最も多い。業種別で見ると、電気機器及び輸送用機器を除くすべての業種において、「発注内容に応じたコスト対応(イ)」を最も重視する傾向にある。また、電気機器においては「市場価格への対応(カ)」を、輸送用機器においては「改善提案によるコストダウン(ク)」を重要視している結果となった。 
 
【グラフ7】(3) 納期について受注企業に望むこと 
     【重複回答(回答数 101)】  業種ごとに回答企業数で割戻し 
  (数字は%) 
ア.ジャストイン・タイムへの対応 イ.在庫保有等による対応
ウ.状況に応じた柔軟な納期対応 エ.納期管理、在庫管理能力の強化
オ.その他 
 全体では、「状況に応じた柔軟な納期対応(ウ)」が65.2%と最も多い。業種別で見ると、輸送用機器を除くすべての業種において「状況に応じた柔軟な納期対応(ウ)」への要望が最も高く、次いで、「ジャストインタイムへの対応(ア)」への要求が高い。一方、輸送用機器においては同時に「納期管理、在庫管理能力の強化(エ)」についても要望が高い結果となった。 
 
 
4.新規外注先企業を探す場合の情報収集の方法について 
 
【グラフ8】*重複回答(回答計数 195) 業種ごとに回答企業数で割戻し 
  (数字は%) 
 
●グラフの項目
ア.外注企業からの営業活動
イ.財団(機構)からのあっせん
ウ.ビジネスパートナー交流会等の各種展示会見学
エ.情報誌、企業名簿等からの情報収集 
オ.説明会を開催し、資材調達情報を公開
カ.インターネットホームページで資材調達先を公募
キ.財団(機構)開催による商談会への参加
ク.その他(グループ内や他社・取引先からの紹介) 
 
全体では、「受注企業からの営業活動(ア)」が68.5%と最も多い。業種別では、ほとんどの業種において、「受注企業からの営業活動(ア)」、「ビジネスパートナー交流会等の各種展示会見学(ウ)」及び「ホームページでの資材調達(カ)」を重要視しているが、精密機器においては、「ホームページでの資材調達(カ)」を最重要視する企業が多い。 
 
 
5.新規外注先企業の開拓について 
【グラフ9】 (回答計数 92) 

(数字は%) 
 全体として、新規外注先を「探していない」(58.7%)とする割合が、「探している」(17.4%)と「将来的に探している」(23.9%)を合わせた割合(41.3%)を17.4ポイント上回る結果となった。
 業種別では、「将来的に探している」を含め「探している」とする企業は、一般機器を除く全ての業種で5割を下回り、特に輸送用機器において「探している」とする企業は0%となった。 
 
 
 
本調査についてのお問合せは、企画総務部 企画広報グループ
(E-mail:kikaku@ki21.jp)まで
 
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